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日本科学者会議(JSA)の活動のあらまし
科学の総合的発展をめざして
JSAは、学問がますます細分化される中で、科学の総合化をめざしています。
このような創造的活動によってこそ、現代社会の提起する諸課題の解決に科学の成果を生かすことができます。 阪神大震災の復興にもそうした視点が求められています。 また、私たちは原子力、災害、公害環境、薬害問題などについて調査活動を行い、研究会・シンポジウム等を開催し、その成果を普及してきました。 これらの活動を集約する 総合学術研究集会(1976年より隔年開催) では、人間と地球の未来にかかわる課題を学際的に研究し、科学者の社会的責任を果たす道を追求しています。
学術体制の民主化と科学者の権利・地位の確立のために
JSAは、日本の科学を自主的・民主的に発展させるため、科学・技術政策のあり方を研究し、提言をしてきました。 大学や国公立・民間の研究機関のありかたも検討してきました。 日本学術会議に対しては、日本の科学者の代表機関としての使命を果たすよう求めています。
JSAは研究者が学問・研究・思想の自由を不当に侵害され、身分上の差別を受けることに強く反対し、そのような問題の解決のために努力してきました。 女性研究者の地位向上や若手研究者の養成の課題も重視しています。 さらに、民間企業に働く技術者・研究者の問題に取り組んでいます。
科学者の社会的責任を果たすために
JSAは科学の反社会的利用に反対し、科学を人類の進歩に役立たせるよう努力しています。 そのため、国内・国外の平和・独立・民主主義・社会進歩・生活向上のための諸活動と連帯して活動しています。 原水爆禁止世界大会への積極的参加やその一環としての「 科学者集会 」の開催など、被爆者援護と核兵器廃絶の人類的課題に積極的に取り組んでいます。 大学・研究所の非核・平和宣言の運動を推進し、科学者の間での非核・平和の合意形成に努めてきました。 また科学の軍事的利用・軍学協同に反対し、活動をしています。
憲法改悪や軍事大国化などの動きに反対し、民主主義を守り発展させる課題に他の科学者団体や大学関係団体と協力して取り組んでいます。
国際活動の強化・発展をめざして
JSAは世界の科学者向けに、英文誌 "Bulletin of JSA"(季刊)と”JSA Now" (月刊)を発行しています。 1995年12月には創立30周年記念国際シンポジウムを開催するなど、アジアの科学者との交流を深めています。 さらにJSAは自主的・主体的に世界科学者連盟の活動にかかわり、同連盟が国際社会の中で影響力を発揮するよう努力しています。 1997年現在、本会から副会長、常置委員会委員長、執行評議員が選出されています。またユネスコとも研究連絡をとっています。
地域・職場に根ざした活動
都道府県毎の支部は、地域および全国の課題にこたえる多様な活動をしています。 JSAの最小の単位は職場・地域毎に組織される分会・班です。分会・班は支部・全国から提起される問題や独自の課題に取り組んでいます。 また、会誌やニュ-スの配布、会費の集金などを行っています。