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jjs:readerscomments2021 [2022/05/03 00:58] – michinobumaeda | jjs:readerscomments2021 [2024/05/14 14:31] (現在) – mikasatoshiya | ||
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====== 2021年 ====== | ====== 2021年 ====== | ||
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特集論文 鈴木宣弘「国際農産物流通とSDGs」を読んで | 特集論文 鈴木宣弘「国際農産物流通とSDGs」を読んで | ||
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貿易自由化が世界全体の経済的利益を最大化するとの市場原理主義的経済学は,寡占が蔓延する現実市場では,事実に基づかない空論であり,貧困と飢餓を増幅するだけである.この事実を,国際的な農産物買い叩きの寡占化を数値で「見える化」して実証したこの論文には,年来の霧が晴れたような思いを抱いた.「理論は実証によって検証される」は至言である. | 貿易自由化が世界全体の経済的利益を最大化するとの市場原理主義的経済学は,寡占が蔓延する現実市場では,事実に基づかない空論であり,貧困と飢餓を増幅するだけである.この事実を,国際的な農産物買い叩きの寡占化を数値で「見える化」して実証したこの論文には,年来の霧が晴れたような思いを抱いた.「理論は実証によって検証される」は至言である. | ||
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(千葉支部・佐々木正元) | (千葉支部・佐々木正元) | ||
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特集論文 宮﨑崇将「日本の流通から見た食品ロス問題」を読んで | 特集論文 宮﨑崇将「日本の流通から見た食品ロス問題」を読んで | ||
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最近,牛乳がとれすぎて大量に廃棄せざるを得ないというニュースがあった.何年か前も,白菜がとれすぎて,つぶしているというニュースがあった.食品ロスのどの種類に該当するのだろうか.特集全体にも関わるが,値引き商品や訳アリ商品を活用するなど,取り組み自体はあると思うので,それによってどれくらいロスを減らせるのかが気になった. | 最近,牛乳がとれすぎて大量に廃棄せざるを得ないというニュースがあった.何年か前も,白菜がとれすぎて,つぶしているというニュースがあった.食品ロスのどの種類に該当するのだろうか.特集全体にも関わるが,値引き商品や訳アリ商品を活用するなど,取り組み自体はあると思うので,それによってどれくらいロスを減らせるのかが気になった. | ||
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(東京支部・土肥有理) | (東京支部・土肥有理) | ||
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特集「感染症大流行時代の人と動物の関係」 神里達博論文を読んで | 特集「感染症大流行時代の人と動物の関係」 神里達博論文を読んで | ||
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- | 全体的な感想として,学問分野の扱う範囲が広くなっていることである.人間の生活が,人間の生活で完結しておらず,動物などとリンクしている.学問分野も,包括的に研究しようとすると,専門性だけでなく周辺的知識を要する.高校の教科書の記載では,自然を支配する,自然と共生するなど,年代による自然観が変化が示されているという文章を見たことがある.日本財団の調査によれば若者の関心は,環境問題まで行っていなくとのことだ.日本だとどうしてなんだろうと思った.要求それ自体がないわけではなく,一定の意識はあるようで,惜しいと思う. | ||
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特集論文 神里達博「BSE問題の経緯から読み解く科学と政治の関係性」を読んで | 特集論文 神里達博「BSE問題の経緯から読み解く科学と政治の関係性」を読んで | ||
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本論文は,BSE問題の歴史を通して,社会的課題に対する科学者の在り方を教えてくれる. | 本論文は,BSE問題の歴史を通して,社会的課題に対する科学者の在り方を教えてくれる. | ||
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(京都支部・前田耕治) | (京都支部・前田耕治) | ||
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特集論文 岡村眞「南海トラフ地震に備えて-高知県の防災施策と安心安全」を読んで | 特集論文 岡村眞「南海トラフ地震に備えて-高知県の防災施策と安心安全」を読んで | ||
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本論文は,今月号で一番考えさせられた論文でした.「前回の南海地震からすでに75年が経過した」とありますが,その当時の記録は残っていないのでしょうか.残っていたら,そこから学ぶということは価値が無いことでしょうか.東日本大震災から教訓を引き出そうとされているようにも思われます.東北と高知県とは同じではありません.ですから,75年前の高知の経験も大切にする必要はないのでしょうか. | 本論文は,今月号で一番考えさせられた論文でした.「前回の南海地震からすでに75年が経過した」とありますが,その当時の記録は残っていないのでしょうか.残っていたら,そこから学ぶということは価値が無いことでしょうか.東日本大震災から教訓を引き出そうとされているようにも思われます.東北と高知県とは同じではありません.ですから,75年前の高知の経験も大切にする必要はないのでしょうか. | ||
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(三重支部・菊谷秀臣) | (三重支部・菊谷秀臣) | ||
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特集を読んで――南海トラフ巨大地震と日本各地の受け止め方 | 特集を読んで――南海トラフ巨大地震と日本各地の受け止め方 | ||
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昨年10月号のこの巨大地震特集について,愛知支部ニュースで私なりの見方を紹介した.約1年以上前,ある大新聞の一面に大阪市における被害予測が掲載された.私が驚いたのは,大阪は南海トラフが注目されている地域から離れていると考えていたのに,甚大な被害状況が見積もられており,もしこの地震が起きれば大阪は世界最貧国レベルに転落するという内容だった. | 昨年10月号のこの巨大地震特集について,愛知支部ニュースで私なりの見方を紹介した.約1年以上前,ある大新聞の一面に大阪市における被害予測が掲載された.私が驚いたのは,大阪は南海トラフが注目されている地域から離れていると考えていたのに,甚大な被害状況が見積もられており,もしこの地震が起きれば大阪は世界最貧国レベルに転落するという内容だった. | ||
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(愛知支部・垣内伸彦) | (愛知支部・垣内伸彦) | ||
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ここ数年,大学院の「環境化学特論」という討論形式の授業で,『日本の科学者』の特集論文を題材として活用しています.これまでに,「超伝導磁気浮上式『リニア新幹線』の徹底解剖」(2014年)「『有明海・諫早湾』で何が起こっているのか」(2015年),「泉南アスベスト訴訟勝利の意義」(2015年),「東南アジア島嶼部熱帯林の保全と再生」(2017年),「気候変動とその対策,自然エネルギーと省エネの社会実現に向けて」(2018年),「持続可能な水インフラをつくる」(2019年)などを取り上げています.不思議なことに,どれも数年前の論文ですが,時代遅れの題材にはなりません.特集課題がいまだに解決していない社会問題を先見的に取り上げていることを実感させられます. | ここ数年,大学院の「環境化学特論」という討論形式の授業で,『日本の科学者』の特集論文を題材として活用しています.これまでに,「超伝導磁気浮上式『リニア新幹線』の徹底解剖」(2014年)「『有明海・諫早湾』で何が起こっているのか」(2015年),「泉南アスベスト訴訟勝利の意義」(2015年),「東南アジア島嶼部熱帯林の保全と再生」(2017年),「気候変動とその対策,自然エネルギーと省エネの社会実現に向けて」(2018年),「持続可能な水インフラをつくる」(2019年)などを取り上げています.不思議なことに,どれも数年前の論文ですが,時代遅れの題材にはなりません.特集課題がいまだに解決していない社会問題を先見的に取り上げていることを実感させられます. | ||
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(京都支部・前田耕治) | (京都支部・前田耕治) | ||
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特集「コロナウイルス禍の外国人労働者の権利」を読んで | 特集「コロナウイルス禍の外国人労働者の権利」を読んで | ||
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日本では,高校までで社会保障教育がきちんとされていないから,おそらく,「福祉を使う」ということのイメージが,歪んでいたり,狭かったりするのではないかと思う.日本の場合,社会保障制度の中心は社会保険だということが非常に重要だ.したがって問題は二本立てで考えるべきである.第一に,短期的には,生活保護を使えるようにすること.現時点では,外国籍の方は,在留資格によって,一部の方しか生活保護を使うことができない.しかし,大人食堂の報道などからも明らかなように,かなり多様な国籍の方が貧困に苦しんでいる.ことに,非正規滞在者の場合,就労もしてはいけないし,生活保護の受給も認められていないために,生活する手法が社会制度として存在していない.これはありえない.したがって今すぐにでも,生活保護の要件を,国籍に関わるもの(実際には滞在期間と在留資格)に関してはなるべく限定して,広く使えるようにすることが必要である.第二に,上で述べたように,社会保障の中心は社会保険であること.社会保険は,基本的に申請主義ではない.なぜなら,社会保険は強制加入であって,拠出をしているのだから給付もされて当然であり,申請を要しないはずだから.中期的・中核的には,医療,年金,介護を中心に,社会保険の適用拡大をすることで,社会保険諸制度の枠内で,外国籍保持者をカバーしていくことが大事である. | 日本では,高校までで社会保障教育がきちんとされていないから,おそらく,「福祉を使う」ということのイメージが,歪んでいたり,狭かったりするのではないかと思う.日本の場合,社会保障制度の中心は社会保険だということが非常に重要だ.したがって問題は二本立てで考えるべきである.第一に,短期的には,生活保護を使えるようにすること.現時点では,外国籍の方は,在留資格によって,一部の方しか生活保護を使うことができない.しかし,大人食堂の報道などからも明らかなように,かなり多様な国籍の方が貧困に苦しんでいる.ことに,非正規滞在者の場合,就労もしてはいけないし,生活保護の受給も認められていないために,生活する手法が社会制度として存在していない.これはありえない.したがって今すぐにでも,生活保護の要件を,国籍に関わるもの(実際には滞在期間と在留資格)に関してはなるべく限定して,広く使えるようにすることが必要である.第二に,上で述べたように,社会保障の中心は社会保険であること.社会保険は,基本的に申請主義ではない.なぜなら,社会保険は強制加入であって,拠出をしているのだから給付もされて当然であり,申請を要しないはずだから.中期的・中核的には,医療,年金,介護を中心に,社会保険の適用拡大をすることで,社会保険諸制度の枠内で,外国籍保持者をカバーしていくことが大事である. | ||
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(東京支部・佐藤和宏) | (東京支部・佐藤和宏) | ||
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を読んで | を読んで | ||
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キーワード「包摂」(inclusion)は移住労働者権利擁護だけではなく,多民族共生社会の為の基本的人権尊重のキーワードであると思った.日本社会が多民族の人達をいかに受け入れるかが問われている.北海道ではアイヌ先住権問題で訴訟が起きているが,すべての人に基本的人権があり尊重されるべきである.和人が独断で定めた漁猟法を網羅的に適用するのではなく,先住民権を持つアイヌの人達が主張する漁獲権を具体的に場所と期間限定で認めるべき事が訴因であろう.台湾で絶滅危惧種オオタニワタリが先住民農民の畑で栽培されているのを見たことがある.多民族共生はインクルージョンから始まるものだと思った. | キーワード「包摂」(inclusion)は移住労働者権利擁護だけではなく,多民族共生社会の為の基本的人権尊重のキーワードであると思った.日本社会が多民族の人達をいかに受け入れるかが問われている.北海道ではアイヌ先住権問題で訴訟が起きているが,すべての人に基本的人権があり尊重されるべきである.和人が独断で定めた漁猟法を網羅的に適用するのではなく,先住民権を持つアイヌの人達が主張する漁獲権を具体的に場所と期間限定で認めるべき事が訴因であろう.台湾で絶滅危惧種オオタニワタリが先住民農民の畑で栽培されているのを見たことがある.多民族共生はインクルージョンから始まるものだと思った. | ||
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(北海道支部・高畑滋) | (北海道支部・高畑滋) | ||
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談話室 片山実記「サイエンスカフェ伊丹」を読んで | 談話室 片山実記「サイエンスカフェ伊丹」を読んで | ||
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中学生や高校生の理科離れが問題になったことがある.これは今でもかわらないかもしれない.またここでも指摘されているが.女性の理科離れが問題になることもある.でも,こういったことはどこまで真実なのだろうか.それより,現代日本の大人たちの理科離れこそが問題ではなかろうか.今回の新型肺炎コロナウイルスについて,大人たちがどこまで科学的知見をもっているのか心許ないかぎりである.いろいろなニュースを見ても,とても正確とは思えない報道がなされているように感じられる.なおそれより怖いのは,政治家たちがあまりにも自然科学の基礎知識が欠如していることではないのか.このコロナの流行をきっかけに,私たちはウイルスとは何かを真剣に学ぶことにしたらどうだろうか.さらにこれを機会に,いろいろな自然科学関係の本が読まれるようになることを私は願っている.このカフェをきっかけに,より多くの人が科学に目をひらかれていくなら,この活動の意義は素晴らしいものとなるだろう. | 中学生や高校生の理科離れが問題になったことがある.これは今でもかわらないかもしれない.またここでも指摘されているが.女性の理科離れが問題になることもある.でも,こういったことはどこまで真実なのだろうか.それより,現代日本の大人たちの理科離れこそが問題ではなかろうか.今回の新型肺炎コロナウイルスについて,大人たちがどこまで科学的知見をもっているのか心許ないかぎりである.いろいろなニュースを見ても,とても正確とは思えない報道がなされているように感じられる.なおそれより怖いのは,政治家たちがあまりにも自然科学の基礎知識が欠如していることではないのか.このコロナの流行をきっかけに,私たちはウイルスとは何かを真剣に学ぶことにしたらどうだろうか.さらにこれを機会に,いろいろな自然科学関係の本が読まれるようになることを私は願っている.このカフェをきっかけに,より多くの人が科学に目をひらかれていくなら,この活動の意義は素晴らしいものとなるだろう. | ||
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(三重支部・菊谷秀臣) | (三重支部・菊谷秀臣) | ||
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特集論文 榑松佐一「外国人技能実習生への支援――SNS外国人実習生相談室から」を読んで | 特集論文 榑松佐一「外国人技能実習生への支援――SNS外国人実習生相談室から」を読んで | ||
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ここではベトナムのことが出てきているが,国による違いはあるのだろうか.日本へ来た外国人労働者に対して,どこが責任をもつべきなのか,それがはっきりしていない気がする.法的整備の遅れもあるかもしれないが,まずは受け入れる側の責任ある行動が必要ではないか.また,問題が起こったとき送り出した国の対応はどうなっているのか知りたい.責任の所在があいまいなまま,安易に外国人労働者を受け入れてきたという気がしてならない. | ここではベトナムのことが出てきているが,国による違いはあるのだろうか.日本へ来た外国人労働者に対して,どこが責任をもつべきなのか,それがはっきりしていない気がする.法的整備の遅れもあるかもしれないが,まずは受け入れる側の責任ある行動が必要ではないか.また,問題が起こったとき送り出した国の対応はどうなっているのか知りたい.責任の所在があいまいなまま,安易に外国人労働者を受け入れてきたという気がしてならない. | ||
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(三重支部・菊谷秀臣) | (三重支部・菊谷秀臣) | ||
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ひろば 長野八久「オンライン化がもたらす大学教育の転換―専門基礎科目「化学熱力学」の経験から」を読んで | ひろば 長野八久「オンライン化がもたらす大学教育の転換―専門基礎科目「化学熱力学」の経験から」を読んで | ||
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毎度のことながら長野さんの面目躍如か.小生長年1,2年時の理系物理学の講義を行ってきて,熱力学のところは一番おもしろく,また準静的過程(朝永流にじわじわとした過程),カルノーサイクル,エントロピーのところがカギと思う.朝永先生『物理学とは何だろうか上・下』(岩波新書)は熱学を学ぶ上の必読書.物理学というのは,じぶんでコツコツ学ぶ,なかまと議論しながらやるのが一番.川村清氏のわかりやすいいい本(東京教学社)などあるから自学自習.教える方も,黒板で式を展開しながら進めるのが一番.パワーポイントでまとめてさっさと進めるのはいかがなものか.最後の6行そのとおり.あらためて阿部謹也先生をしのぶ. | 毎度のことながら長野さんの面目躍如か.小生長年1,2年時の理系物理学の講義を行ってきて,熱力学のところは一番おもしろく,また準静的過程(朝永流にじわじわとした過程),カルノーサイクル,エントロピーのところがカギと思う.朝永先生『物理学とは何だろうか上・下』(岩波新書)は熱学を学ぶ上の必読書.物理学というのは,じぶんでコツコツ学ぶ,なかまと議論しながらやるのが一番.川村清氏のわかりやすいいい本(東京教学社)などあるから自学自習.教える方も,黒板で式を展開しながら進めるのが一番.パワーポイントでまとめてさっさと進めるのはいかがなものか.最後の6行そのとおり.あらためて阿部謹也先生をしのぶ. | ||
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(愛知支部・牛田憲行) | (愛知支部・牛田憲行) | ||
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フランスのマクロン大統領は9日(2021.11)のテレビ演説で,従来は原発への依存度を下げる立場を取ってきたが,2050年に温暖化ガス排出量の実質ゼロを達成するために原発は必要と説明し,国内での原子力発電所の建設を再開すると発表した.しかし,1979年3月28日の米国スリーマイル島原発,1986年4月26日の旧ソ連ウクライナチェルノブイリ原発,2011年3月11日の日本福島原発が放射線被害を伴う苛酷事故を起こして以来,原発は危険な設備と見られている.また,日本科学者会議の原子力問題研究委員会は,原発の問題点:各地の原発事故(2001年の静岡県浜岡1号炉の配管破断など)・故障などについてシンポジウムを開催・検討し,2015年には国際シンポジウム(INES「地球的責任のための技術者・科学者の国際的ネットワーク」と共催)を催し,再生可能エネルギーの導入可能性の報告および再生可能エネルギーを如何に普及させるか,について世界の専門家や市民ら約80人が議論を行った.以上の日本科学者会議の活動を踏まえ,フランスのエネルギー政策について提案したい,即ち,河川域に危険な核ゴミ(使用済み核燃料など)を排出する非再生可能エネルギー源の原発設置ではなく,例えば,河川の所々に堰による流れの停帯留部を設け,太陽光エネルギーにより川の水を電気分解して水素ガスを製造し,ボンベに貯蔵・搬送し温室効果ガスを生じない再生可能エネルギー燃料として利用するのが望ましいと思われる. | フランスのマクロン大統領は9日(2021.11)のテレビ演説で,従来は原発への依存度を下げる立場を取ってきたが,2050年に温暖化ガス排出量の実質ゼロを達成するために原発は必要と説明し,国内での原子力発電所の建設を再開すると発表した.しかし,1979年3月28日の米国スリーマイル島原発,1986年4月26日の旧ソ連ウクライナチェルノブイリ原発,2011年3月11日の日本福島原発が放射線被害を伴う苛酷事故を起こして以来,原発は危険な設備と見られている.また,日本科学者会議の原子力問題研究委員会は,原発の問題点:各地の原発事故(2001年の静岡県浜岡1号炉の配管破断など)・故障などについてシンポジウムを開催・検討し,2015年には国際シンポジウム(INES「地球的責任のための技術者・科学者の国際的ネットワーク」と共催)を催し,再生可能エネルギーの導入可能性の報告および再生可能エネルギーを如何に普及させるか,について世界の専門家や市民ら約80人が議論を行った.以上の日本科学者会議の活動を踏まえ,フランスのエネルギー政策について提案したい,即ち,河川域に危険な核ゴミ(使用済み核燃料など)を排出する非再生可能エネルギー源の原発設置ではなく,例えば,河川の所々に堰による流れの停帯留部を設け,太陽光エネルギーにより川の水を電気分解して水素ガスを製造し,ボンベに貯蔵・搬送し温室効果ガスを生じない再生可能エネルギー燃料として利用するのが望ましいと思われる. | ||
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(秋田支部・今清水雄二) | (秋田支部・今清水雄二) | ||
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「コロナウイルス禍における大学教育」を読んで | 「コロナウイルス禍における大学教育」を読んで | ||
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大学教員の私にとって,時宜を得た興味深い特集であった.例えば,「コロナウイルス禍の下での小学校・中学校・高等学校教育」という企画も,多くの会員や読者の興味を引くのではないだろうか. | 大学教員の私にとって,時宜を得た興味深い特集であった.例えば,「コロナウイルス禍の下での小学校・中学校・高等学校教育」という企画も,多くの会員や読者の興味を引くのではないだろうか. | ||
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(沖縄支部・大倉信彦) | (沖縄支部・大倉信彦) | ||
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『日本の科学者』は,論文執筆者の為だけにあるのではないと思う.著者と読者が作り上げていく雑誌であると私は考えている.「読者の声」もその一環ではあるだろう.会員の一人一人が,本誌を自らの知的財産として運用されることを私は願っている.また,本誌はそれだけの魅力をもっているのではないだろうか.本誌を手にされる会員の方々には,本誌を丁寧に読んで欲しい.といって,私に丁寧に読んでいるのかと聞かれたら自信があるわけではないのだけれど.7月号も読みながらいろいろ考えさせられる論文が多かった.とくに鈴木論文の民主主義と立憲主義については,とても本質的な問題提起だといえよう.私は,この機関誌を通して自ら考え自分の考えを確立していくという観点で本誌を読んでいこうと思っている. | 『日本の科学者』は,論文執筆者の為だけにあるのではないと思う.著者と読者が作り上げていく雑誌であると私は考えている.「読者の声」もその一環ではあるだろう.会員の一人一人が,本誌を自らの知的財産として運用されることを私は願っている.また,本誌はそれだけの魅力をもっているのではないだろうか.本誌を手にされる会員の方々には,本誌を丁寧に読んで欲しい.といって,私に丁寧に読んでいるのかと聞かれたら自信があるわけではないのだけれど.7月号も読みながらいろいろ考えさせられる論文が多かった.とくに鈴木論文の民主主義と立憲主義については,とても本質的な問題提起だといえよう.私は,この機関誌を通して自ら考え自分の考えを確立していくという観点で本誌を読んでいこうと思っている. | ||
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(三重支部・菊谷秀臣) | (三重支部・菊谷秀臣) | ||
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丸1日かけてJSA関係の資料の大整理をしました.5年前に入会して以来,専用コーナーにはさまざまな資料がたまり「このままにしないで~」と声なき声を上げていました.毎月の編集委員会の議事録作成は交代制でしたが,担当でない時も意義ある発言や自分の感想をまとめたマイ議事録を作っていました.それらが4年分.提出した月例調査票,他の方々の参考になる月例調査票(5年分),メール,その他,総学や科学シンポジウムの資料,メモ,会場で撮った写真など,後学のヒントになると思って残しておいた資料が箱別にたまっていました.それらを精選し,ファイルに収め,閲覧しやすくしたのです.作業をしながら,さまざまな思いが錯綜しました.電磁波特集,リニア特集など,再読したいバックナンバーもあれこれ.情報整理はオモシロイけれどムズカシイ.会員の皆様がJSA関係の資料に限らず,どのようにご専門の資料(それこそ, | 丸1日かけてJSA関係の資料の大整理をしました.5年前に入会して以来,専用コーナーにはさまざまな資料がたまり「このままにしないで~」と声なき声を上げていました.毎月の編集委員会の議事録作成は交代制でしたが,担当でない時も意義ある発言や自分の感想をまとめたマイ議事録を作っていました.それらが4年分.提出した月例調査票,他の方々の参考になる月例調査票(5年分),メール,その他,総学や科学シンポジウムの資料,メモ,会場で撮った写真など,後学のヒントになると思って残しておいた資料が箱別にたまっていました.それらを精選し,ファイルに収め,閲覧しやすくしたのです.作業をしながら,さまざまな思いが錯綜しました.電磁波特集,リニア特集など,再読したいバックナンバーもあれこれ.情報整理はオモシロイけれどムズカシイ.会員の皆様がJSA関係の資料に限らず,どのようにご専門の資料(それこそ, | ||
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(東京支部・中嶋由美子) | (東京支部・中嶋由美子) | ||
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ひろば 三上直之「国内初の気候市民会議をオンラインで開催」を読んで | ひろば 三上直之「国内初の気候市民会議をオンラインで開催」を読んで | ||
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2021年7月号 ひろば 「国内初の気候市民会議をオンラインで開催」を興味深く読んだ.さらに注で示されたURLを開いて「気候市民会議さっぽろ2020最終報告書」も読んだ.札幌市民でありながらこのような市民会議が開かれたことを知らずにいた.課題解決を志向した実践的研究の一つだというが,画期的な市民議会として,もっとマスコミや市民団体を通じて周知されても良かったと思った.地球気象危機に関する大規模な世論調査と連携して,社会全体に関心が高まった状況を背景に行われたら効果的だったのではないか.市民会議参加者20人が無作為に選ばれたが,対面で議論する場合なら少人数でなければならないが,オンライン議会ならもっとふやしても良かった気がする.脱炭素社会への転換が必要なことは理解されたが,政策立案にどのように利用されるのかは不透明と言わざるを得ない.市民議会と言われる程度に盛り上がり広がることが期待される. | 2021年7月号 ひろば 「国内初の気候市民会議をオンラインで開催」を興味深く読んだ.さらに注で示されたURLを開いて「気候市民会議さっぽろ2020最終報告書」も読んだ.札幌市民でありながらこのような市民会議が開かれたことを知らずにいた.課題解決を志向した実践的研究の一つだというが,画期的な市民議会として,もっとマスコミや市民団体を通じて周知されても良かったと思った.地球気象危機に関する大規模な世論調査と連携して,社会全体に関心が高まった状況を背景に行われたら効果的だったのではないか.市民会議参加者20人が無作為に選ばれたが,対面で議論する場合なら少人数でなければならないが,オンライン議会ならもっとふやしても良かった気がする.脱炭素社会への転換が必要なことは理解されたが,政策立案にどのように利用されるのかは不透明と言わざるを得ない.市民議会と言われる程度に盛り上がり広がることが期待される. | ||
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(北海道支部・高畑滋) | (北海道支部・高畑滋) | ||
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特集「東日本大震災から10年目の課題」を読んで | 特集「東日本大震災から10年目の課題」を読んで | ||
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- | 復興の名の下で大型投資をして,経済をV字回復させるんだ,という生活の実態からズレたことをやってしまっている.これに類似の問題性はコロナ対策にも出ていると思われ, | ||
- | (東京・川口力丸) | + | <HTML> |
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「東日本大震災から10年目の課題」を読んで | 「東日本大震災から10年目の課題」を読んで | ||
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岩手県沿岸部被災地で産業と雇用の再生に関わってきた者には10 年という節目に復興過程の全体像を整理するとてもよい機会となった.水産加工業の労働市場問題,養殖業を主とする沿岸漁業の担い手問題に取り組んできたが,いずれのアプローチを進めてもそれまで生業と居住地が重なり合ってきた沿岸部コミュニティの再生・再建や持続可能性に関わる問題に向き合わざるをえないと感じてきた. | 岩手県沿岸部被災地で産業と雇用の再生に関わってきた者には10 年という節目に復興過程の全体像を整理するとてもよい機会となった.水産加工業の労働市場問題,養殖業を主とする沿岸漁業の担い手問題に取り組んできたが,いずれのアプローチを進めてもそれまで生業と居住地が重なり合ってきた沿岸部コミュニティの再生・再建や持続可能性に関わる問題に向き合わざるをえないと感じてきた. | ||
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(岩手支部・杭田俊之) | (岩手支部・杭田俊之) | ||
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特集「東日本大震災から10年目の課題」をめぐって | 特集「東日本大震災から10年目の課題」をめぐって | ||
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7月号をめぐるオンライン読者会に参加した.話題提供者の鴫原敦子さんのお話を伺うと,ハード面,経済面が重視されるあまり,生身の被災者に寄り添った復興支援になっているのか,行政側の単線的な避難者政策では多様なニーズに応え切れないのではないか,などさまざまな問題点を再認識させられた.復興の道半ばにしてこの間状況は大きく変わった.国内外で頻発する自然災害や,コロナのような予期せぬ事態の発生.誰がいつ避難者になるかわからない.もしそうなった場合,どのような支援をどう提供していくべきなのか.例外状況における「施し」ではなく,日常生活を支える社会的インフラないしは人権保障の問題として避難政策を考えるべく,発想の転換の時期にさしかかっている. | 7月号をめぐるオンライン読者会に参加した.話題提供者の鴫原敦子さんのお話を伺うと,ハード面,経済面が重視されるあまり,生身の被災者に寄り添った復興支援になっているのか,行政側の単線的な避難者政策では多様なニーズに応え切れないのではないか,などさまざまな問題点を再認識させられた.復興の道半ばにしてこの間状況は大きく変わった.国内外で頻発する自然災害や,コロナのような予期せぬ事態の発生.誰がいつ避難者になるかわからない.もしそうなった場合,どのような支援をどう提供していくべきなのか.例外状況における「施し」ではなく,日常生活を支える社会的インフラないしは人権保障の問題として避難政策を考えるべく,発想の転換の時期にさしかかっている. | ||
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(福井支部・小野一) | (福井支部・小野一) | ||
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「読者の声」本間一郎「重さと質量について」を読んで | 「読者の声」本間一郎「重さと質量について」を読んで | ||
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7月号の本間一郎氏の声について,一言補足したくてペンを取りました.私も昔息子の教科書を見たとき困ったものだと思った経験があり,本間氏の指摘はもっともだと思いましたし,未だに続いていることにあきれているところです. | 7月号の本間一郎氏の声について,一言補足したくてペンを取りました.私も昔息子の教科書を見たとき困ったものだと思った経験があり,本間氏の指摘はもっともだと思いましたし,未だに続いていることにあきれているところです. | ||
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(福岡支部・竹之下芳也) | (福岡支部・竹之下芳也) | ||
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特集「人権としての特別支援教育」を読んで | 特集「人権としての特別支援教育」を読んで | ||
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教員免許取得希望者は特別支援学校での実習2日間(結構重要だし,自分がその配置になるかもしれないのでもっとやってもいいと個人的には思っている)が課されるが,その経験から言って(たまたま受け持ったクラスがそうだったのかもしれないが),特別支援学校では重複障害を抱えている子どもが多いように感じた.特別支援学校の教室や教員配置の基準を求める運動や国会質問もあるように,現状圧倒的に予算も人でも足りていない(特別支援学校に限ったことではないが).しかも七生養護学校事件のように,発達に合わせた性教育を問題視し,介入する事件も起きている.生徒と教員が十分向き合えているかといえば,教員の過重労働によるところが大きいのではないか. | 教員免許取得希望者は特別支援学校での実習2日間(結構重要だし,自分がその配置になるかもしれないのでもっとやってもいいと個人的には思っている)が課されるが,その経験から言って(たまたま受け持ったクラスがそうだったのかもしれないが),特別支援学校では重複障害を抱えている子どもが多いように感じた.特別支援学校の教室や教員配置の基準を求める運動や国会質問もあるように,現状圧倒的に予算も人でも足りていない(特別支援学校に限ったことではないが).しかも七生養護学校事件のように,発達に合わせた性教育を問題視し,介入する事件も起きている.生徒と教員が十分向き合えているかといえば,教員の過重労働によるところが大きいのではないか. | ||
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(東京支部・土肥有理) | (東京支部・土肥有理) | ||
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特集「人権としての特別支援教育」を読んで | 特集「人権としての特別支援教育」を読んで | ||
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- | 海外の学校にいた頃は,親が成績のことは言わなかったが,帰国してからは,親自体が競争主義的な教育で勝ってきたという自負を子どもにも言うようになってきた.学校も,成績の順位や変動を出す形で,そのような親からの要請に応えている.このことは表裏一体として幸福追求権に内包されるかは分からないが,本人の人生のための教育になっているのだろうか.特別支援教育に外国籍(日本語があまりできない子どもなども)の子を入れることはコストカットのために一緒くたにしているように感じる.ひとりひとりが生きていくための教育に置き換えていかないといけない.今の教育は,今の社会に適合させていくための教育だから,改めて教育に向き合わないといけないと思った. | + | |
- | (東京支部・川口力丸) | ||
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特集論文 二通諭「特別支援教育―日本におけるその歴史とひとりの教育実践者の総括と展望」を読んで | 特集論文 二通諭「特別支援教育―日本におけるその歴史とひとりの教育実践者の総括と展望」を読んで | ||
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特別支援学校の授業が過密状態で行われ,特別教室も確保できないという実態に現場や保護者からかなり以前から切実な声が上がり,今年やっと「設置基準」の作成の動きに入るときく.二通論文の提示する特別支援教育の第1の層,視覚・聴覚ほかさまざまな「障害」をかかえる子どもたちへの教育は古くからの歴史があり,優れた実践の蓄積もあるにもかかわらず,教育条件の基本さえ整えられていなかったのであり,「人権」を守る支援教育とはいえない.対象の第2の層として,「通常学級において理解されにくい」「知的な遅れのない発達障害」は2007年文科省通知により加わり,著者自身の実績をふまえた教育方法論の提起は「障害」を子ども一人ひとりのスペシャル・ニーズとしてとらえ,肯定し,「通訳者」「コントロール・タワー」の役割を重視する.第3の層として2018年文科省提示により「障害はないが特別の教育的ニーズのある」マイノリティや貧困層の子どもたちが加わることとなった.「多様性」を認め,包摂する「インクルーシブ教育・保育」「共生社会の実現」の理念は世界の教育者・保育者がすでに共有し,日々実践している.土台となる条件づくりを国と自治体は実行してほしい. | 特別支援学校の授業が過密状態で行われ,特別教室も確保できないという実態に現場や保護者からかなり以前から切実な声が上がり,今年やっと「設置基準」の作成の動きに入るときく.二通論文の提示する特別支援教育の第1の層,視覚・聴覚ほかさまざまな「障害」をかかえる子どもたちへの教育は古くからの歴史があり,優れた実践の蓄積もあるにもかかわらず,教育条件の基本さえ整えられていなかったのであり,「人権」を守る支援教育とはいえない.対象の第2の層として,「通常学級において理解されにくい」「知的な遅れのない発達障害」は2007年文科省通知により加わり,著者自身の実績をふまえた教育方法論の提起は「障害」を子ども一人ひとりのスペシャル・ニーズとしてとらえ,肯定し,「通訳者」「コントロール・タワー」の役割を重視する.第3の層として2018年文科省提示により「障害はないが特別の教育的ニーズのある」マイノリティや貧困層の子どもたちが加わることとなった.「多様性」を認め,包摂する「インクルーシブ教育・保育」「共生社会の実現」の理念は世界の教育者・保育者がすでに共有し,日々実践している.土台となる条件づくりを国と自治体は実行してほしい. | ||
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(京都支部・清水民子) | (京都支部・清水民子) | ||
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特集論文 二通諭「特別支援教育―日本におけるその歴史とひとりの教育実践者の総括と展望」を読んで | 特集論文 二通諭「特別支援教育―日本におけるその歴史とひとりの教育実践者の総括と展望」を読んで | ||
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本論文は実践記録をもとに記述されているので,具体的でありよみやすかった.生活綴方教育が個人を基本に据えているのに対し,全生研は集団の中での個人をとらえようとしている.人間は集団の中で本領を発揮できる存在だ.この視点は鋭い. 特別支援教育においては<認める>ことの大切さが指摘されている.しかしこれは,特別支援教育ばかりではなく,普通学級においても大切な教育の要素である.こういう教育の本質を理解してこそ,教育内容は深まりを見せるだろう.また,緘黙児の指導は,精神面・心理面も考慮されたと思うがもう少し詳しい説明があればもっと良かったかもしれない. | 本論文は実践記録をもとに記述されているので,具体的でありよみやすかった.生活綴方教育が個人を基本に据えているのに対し,全生研は集団の中での個人をとらえようとしている.人間は集団の中で本領を発揮できる存在だ.この視点は鋭い. 特別支援教育においては<認める>ことの大切さが指摘されている.しかしこれは,特別支援教育ばかりではなく,普通学級においても大切な教育の要素である.こういう教育の本質を理解してこそ,教育内容は深まりを見せるだろう.また,緘黙児の指導は,精神面・心理面も考慮されたと思うがもう少し詳しい説明があればもっと良かったかもしれない. | ||
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(三重支部・菊谷秀臣) | (三重支部・菊谷秀臣) | ||
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重松公司の特集論文「教員養成学部における研究不正とその背景――教員免許制度・学習指導要領への寄生が生む不正」を読んで | 重松公司の特集論文「教員養成学部における研究不正とその背景――教員免許制度・学習指導要領への寄生が生む不正」を読んで | ||
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1998年の教育職員免許法改定(①教科に関する科目の急減,②中学校の「教職に関する科目」の急増,③教職科目の新設)が何をもたらすか,2000年刊のJSA大学問題委員会編の『21世紀の大学像を求めて』の「教員養成問題」に以下のように記した.「これからの教師には,専門分野の学問的知識よりも,教え方や子どもとの「ふれあい」の心をもつことだとする.この制度で育成される教師は,専門の学問分野の知識や教科の力量は低下せざるを得ないことは不可避なのではなく,むしろそうなることが設計されている.となれば,特定の教科や科目にも通じておらず,免許教科についてオールラウンドな知識や技術をも欠く教員が大量に養成され,子どもに対して学ぶことの興味を伝えることや専門性に裏づけられた説得ある授業の展開に期待が持てなくなることは杞憂ではないだろう.そういう危惧を感じとる親たちは,おそらく,新自由主義のふりまく「選択の自由」と「自己責任」(自らの経費負担で)において,「ふれあい」だけしかない公立学校から,きちんと基礎学習を保証してくれるエリート学校へ子どもを脱出させる道をたどるようになるだろう.…」と.学術研究とは言えないものがはびこる由縁である.本論文は事例が中心だが歴史的な考察もほしい. | 1998年の教育職員免許法改定(①教科に関する科目の急減,②中学校の「教職に関する科目」の急増,③教職科目の新設)が何をもたらすか,2000年刊のJSA大学問題委員会編の『21世紀の大学像を求めて』の「教員養成問題」に以下のように記した.「これからの教師には,専門分野の学問的知識よりも,教え方や子どもとの「ふれあい」の心をもつことだとする.この制度で育成される教師は,専門の学問分野の知識や教科の力量は低下せざるを得ないことは不可避なのではなく,むしろそうなることが設計されている.となれば,特定の教科や科目にも通じておらず,免許教科についてオールラウンドな知識や技術をも欠く教員が大量に養成され,子どもに対して学ぶことの興味を伝えることや専門性に裏づけられた説得ある授業の展開に期待が持てなくなることは杞憂ではないだろう.そういう危惧を感じとる親たちは,おそらく,新自由主義のふりまく「選択の自由」と「自己責任」(自らの経費負担で)において,「ふれあい」だけしかない公立学校から,きちんと基礎学習を保証してくれるエリート学校へ子どもを脱出させる道をたどるようになるだろう.…」と.学術研究とは言えないものがはびこる由縁である.本論文は事例が中心だが歴史的な考察もほしい. | ||
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(愛知支部・牛田憲行,2021年5月16日投稿) | (愛知支部・牛田憲行,2021年5月16日投稿) | ||
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重松公司の特集論文「教員養成学部における研究不正とその背景――教員免許制度・学習指導要領への寄生が生む不正」を読んで | 重松公司の特集論文「教員養成学部における研究不正とその背景――教員免許制度・学習指導要領への寄生が生む不正」を読んで | ||
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非常に衝撃的な内容で驚いた。初等中等教育の機能が低下してきていることは,大学における教育機能も例外ではなく, | 非常に衝撃的な内容で驚いた。初等中等教育の機能が低下してきていることは,大学における教育機能も例外ではなく, | ||
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(福井支部・小倉久和) | (福井支部・小倉久和) | ||
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を読んで | を読んで | ||
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研究倫理教育の大切さが述べられている.不正については, | 研究倫理教育の大切さが述べられている.不正については, | ||
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(三重支部・菊谷秀臣) | (三重支部・菊谷秀臣) | ||
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丹生淳郷特集論文「ユネスコ「科学及び科学研究者に関する勧告」とその意義」を読んで | 丹生淳郷特集論文「ユネスコ「科学及び科学研究者に関する勧告」とその意義」を読んで | ||
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捏造,改ざん,盗用の実例,「我が国では職位の高い教授,准教授による不正が過半数」とは驚愕, | 捏造,改ざん,盗用の実例,「我が国では職位の高い教授,准教授による不正が過半数」とは驚愕, | ||
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(東京支部・中嶋由美子) | (東京支部・中嶋由美子) | ||
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斎藤幸平氏などの著作がベストセラーになるなど,『資本論』その他の社会主義的文献が注目を集め,それは米国における民主党左派に代表されるように,世界的な傾向でもあると聞き及んでいる.その辺りの事情を分かりやすく解説していただければと思う. | 斎藤幸平氏などの著作がベストセラーになるなど,『資本論』その他の社会主義的文献が注目を集め,それは米国における民主党左派に代表されるように,世界的な傾向でもあると聞き及んでいる.その辺りの事情を分かりやすく解説していただければと思う. | ||
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(岐阜支部・中須賀徳行,2021年5月1日及び6月14日投稿) | (岐阜支部・中須賀徳行,2021年5月1日及び6月14日投稿) | ||
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箕輪明子の特集論文「保育労働の実態と課題」を読んで | 箕輪明子の特集論文「保育労働の実態と課題」を読んで | ||
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(大阪支部・近藤真理子,2021年4月25日投稿) | (大阪支部・近藤真理子,2021年4月25日投稿) | ||
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特集「今,井尻正二に学ぶ」を読んで | 特集「今,井尻正二に学ぶ」を読んで | ||
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『日本の科学者』3月号の新聞広告を見て井尻正二先生の特集号が出版されたことを知り,先生のことを懐かしく思い出した. | 『日本の科学者』3月号の新聞広告を見て井尻正二先生の特集号が出版されたことを知り,先生のことを懐かしく思い出した. | ||
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(神奈川県在住・石村尚一,2021年3月10日投稿) | (神奈川県在住・石村尚一,2021年3月10日投稿) | ||
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特集「今,井尻正二に学ぶ」を読んで | 特集「今,井尻正二に学ぶ」を読んで | ||
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ある個人を特集などで取り上げることについては慎重であるべきだと思う.10年近く前に編集委員をしていたとき,中心になって活動していた有力な会員が亡くなられ,追悼記事を出すかどうかが話題になったことがある.ある人は取り上げ,ある人は載せないとすると,その基準が難しいのでその時は出さないことにした(しかし後に,別の人の追悼文が載ったことがある). | ある個人を特集などで取り上げることについては慎重であるべきだと思う.10年近く前に編集委員をしていたとき,中心になって活動していた有力な会員が亡くなられ,追悼記事を出すかどうかが話題になったことがある.ある人は取り上げ,ある人は載せないとすると,その基準が難しいのでその時は出さないことにした(しかし後に,別の人の追悼文が載ったことがある). | ||
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(岐阜支部・中須賀徳行,2021年3月13日投稿) | (岐阜支部・中須賀徳行,2021年3月13日投稿) | ||
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特集「今,井尻正二に学ぶ」を読んで | 特集「今,井尻正二に学ぶ」を読んで | ||
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斉藤・金井・小林の特集論文「地学団体研究会と井尻正二」を読んで思うところがあった.地団研の果たした役割は,教員養成系大学での地学教室の教員・学生の活躍を直接見てきて十分認識しているが,負の側面もそらしてはならない. | 斉藤・金井・小林の特集論文「地学団体研究会と井尻正二」を読んで思うところがあった.地団研の果たした役割は,教員養成系大学での地学教室の教員・学生の活躍を直接見てきて十分認識しているが,負の側面もそらしてはならない. | ||
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(愛知支部・牛田憲行,2021年3月17日投稿) | (愛知支部・牛田憲行,2021年3月17日投稿) | ||
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特集「今,井尻正二に学ぶ」を読んで | 特集「今,井尻正二に学ぶ」を読んで | ||
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近藤の特集論文「野尻湖発掘を通して井尻正二から学んだこと―組織づくりと夢づくり」は,科学にロマンをもたらした井尻の活動の素晴らしさが伝わる論文であった. | 近藤の特集論文「野尻湖発掘を通して井尻正二から学んだこと―組織づくりと夢づくり」は,科学にロマンをもたらした井尻の活動の素晴らしさが伝わる論文であった. | ||
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(三重支部・菊谷秀臣,2021年2月24日投稿) | (三重支部・菊谷秀臣,2021年2月24日投稿) | ||
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樋口英明の<ひろば>「我が国における原発の耐震性とその危険性」を読んで | 樋口英明の<ひろば>「我が国における原発の耐震性とその危険性」を読んで | ||
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「私は,2014年5月21日,大飯原子力発電所運転差止めの判決を言い渡した」と冒頭にあるとおり,著者は元福井地方裁判所裁判長である.原告,被告の双方に毅然とした態度を取っていたため,原告側もその瞬間まで勝利を予想できなかったと続く.それだけに言い渡しの瞬間には勝った原告側は快哉を叫んだことだろう.一方,被告側の関西電力の弁護士は負けを予想していたため,一人も出席しなかったとのこと.さすが推進側らしい無責任さ.この劇的な光景がテレビで報じられていれば,と残念に思う.「はじめに」だけで大意が分かり,その理由を知りたいという思いが湧く.読ませる導入.誘引力がある.本文も解りやすく,ストレートに読み進めた. 著者は,頭脳明晰で生命倫理感があり,法学と物理学の素養を兼ね備え,文章力にも優れた文武両道ならぬ文理両道の方だ.脱原発の流れを加速する決め手となる情報満載である. | 「私は,2014年5月21日,大飯原子力発電所運転差止めの判決を言い渡した」と冒頭にあるとおり,著者は元福井地方裁判所裁判長である.原告,被告の双方に毅然とした態度を取っていたため,原告側もその瞬間まで勝利を予想できなかったと続く.それだけに言い渡しの瞬間には勝った原告側は快哉を叫んだことだろう.一方,被告側の関西電力の弁護士は負けを予想していたため,一人も出席しなかったとのこと.さすが推進側らしい無責任さ.この劇的な光景がテレビで報じられていれば,と残念に思う.「はじめに」だけで大意が分かり,その理由を知りたいという思いが湧く.読ませる導入.誘引力がある.本文も解りやすく,ストレートに読み進めた. 著者は,頭脳明晰で生命倫理感があり,法学と物理学の素養を兼ね備え,文章力にも優れた文武両道ならぬ文理両道の方だ.脱原発の流れを加速する決め手となる情報満載である. | ||
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(東京支部・中嶋由美子,2021年3月15日投稿) | (東京支部・中嶋由美子,2021年3月15日投稿) | ||
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特集「今,井尻正二に学ぶ」を読んで | 特集「今,井尻正二に学ぶ」を読んで | ||
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本特集は,右傾化する現状の中で「地学団体研究会」(以下,地団研)創立に携わった井尻正二から学ぶ今日的意義について述べたものです.私は学生の頃,丹波地帯団体研究グループに参加し,地団研に育てられました.また,地団研総会での大コンパのあと,井尻さんの家でコンパを続行し夜が明けたことも思い出します. | 本特集は,右傾化する現状の中で「地学団体研究会」(以下,地団研)創立に携わった井尻正二から学ぶ今日的意義について述べたものです.私は学生の頃,丹波地帯団体研究グループに参加し,地団研に育てられました.また,地団研総会での大コンパのあと,井尻さんの家でコンパを続行し夜が明けたことも思い出します. | ||
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(兵庫支部・田結庄良昭,2021年3月16日) | (兵庫支部・田結庄良昭,2021年3月16日) | ||
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特集「今,井尻正二に学ぶ」読んで | 特集「今,井尻正二に学ぶ」読んで | ||
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特集を興味深く読みました.私は「地学団体研究会」(以下,地団研)の会員です.専門家というより,地学の普及活動を主として高校教員等の皆さんと行う教師グループに参加していました. | 特集を興味深く読みました.私は「地学団体研究会」(以下,地団研)の会員です.専門家というより,地学の普及活動を主として高校教員等の皆さんと行う教師グループに参加していました. | ||
行 472: | 行 463: | ||
(大阪府在住・西村寿雄,2021年3月9日投稿) | (大阪府在住・西村寿雄,2021年3月9日投稿) | ||
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特集「持続可能な社会のためのベーシック・インカム」を読んで | 特集「持続可能な社会のためのベーシック・インカム」を読んで | ||
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コロナ禍もあり,現代社会が抱える構造的問題が顕在化してきた今,「持続可能な社会のためのベーシック・インカム」という特集が組まれたことはタイムリーな企画であった.本稿では人びとの不平等に帰結する「格差」という社会現象に焦点を当てて,特集論文を論評してみたい. | コロナ禍もあり,現代社会が抱える構造的問題が顕在化してきた今,「持続可能な社会のためのベーシック・インカム」という特集が組まれたことはタイムリーな企画であった.本稿では人びとの不平等に帰結する「格差」という社会現象に焦点を当てて,特集論文を論評してみたい. | ||
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物の重さについて,小学校3年生の算数では,「重さの単位はg(グラム)である」と習う.しかし,これは正しくない.gやkgは質量の単位であり,重さは力の単位であるN(ニュートン)で表す(古くは,g重・kg重などの単位もあった). | 物の重さについて,小学校3年生の算数では,「重さの単位はg(グラム)である」と習う.しかし,これは正しくない.gやkgは質量の単位であり,重さは力の単位であるN(ニュートン)で表す(古くは,g重・kg重などの単位もあった). | ||
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(東京支部個人会員・本間一郎,2021年2月10日) | (東京支部個人会員・本間一郎,2021年2月10日) | ||
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を読んで | を読んで | ||
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本論文は,副題に「生活保護引き下げ違憲訴訟名古屋地裁判決を考える」とあるように,判決に対する批判である.しかし,判決内容を決めた担当裁判官の氏名が一切示されていない.判決文末尾には,「裁判官 角谷昌毅(裁判長)および裁判官 後藤隆大」と記され,裁判長の添え書きとして「裁判官佐藤政達は,転補につき署名押印することができない」とあり,担当した裁判官3名の氏名が明記されているにもかかわらず本論文には記されていない. | 本論文は,副題に「生活保護引き下げ違憲訴訟名古屋地裁判決を考える」とあるように,判決に対する批判である.しかし,判決内容を決めた担当裁判官の氏名が一切示されていない.判決文末尾には,「裁判官 角谷昌毅(裁判長)および裁判官 後藤隆大」と記され,裁判長の添え書きとして「裁判官佐藤政達は,転補につき署名押印することができない」とあり,担当した裁判官3名の氏名が明記されているにもかかわらず本論文には記されていない. |
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