『日本の科学者』 2010年目次

2010年1月号 Vol.45 No.1 通巻504号

<扉のことば>「私が世界を変える」から「世界は変わる」へ  米田貢
<特集>障害者福祉を考える
 まえがき  南有哲
 障害者観の変遷と障害者政策の歴史的考察
  ―ノーマライゼーション社会の実現に向けて  林智樹
 障害者雇用に関する一考察
  ―日本における保護雇用のあり方を視野に入れて  磯野博
 自立支援法下の障害者作業所の実態
  ―支援員の「語り」を用いた臨床社会学的考察  平尾竜一
 知的障害を持つ人への施設内虐待
  ―虐待を許さない仕組みをつくるために  北村香織
<談話室>父親たちのNPO―NPO法人賀露おやじの会  藤田充
<レビュー>江戸の禁書―17〜18世紀の漢訳西洋科学書の場合  中村邦光
<レビュー>技術者も真理を探求している―設計論試論  塩谷光
<シリーズ憲法(18)>子どもたちの声,新学習指導要領,憲法  田中孝彦
<追悼文>
 塩田庄兵衛先生を偲ぶ  北村実
 中野藤生先生の思い出  木村初男
 長谷川正安先生の思い出  今井証三
<本>
 岩田重則著『<いのち>をめぐる近代史―堕胎から人工妊娠中絶へ』
  富永智津子
 堀孝彦編著『大西祝「良心起源論」を読む―忘れられた倫理学者の復権』
  吉田傑俊
<科学者つうしん>
<編集後記>  伊藤光弘
・日本科学者会議常任幹事会の2009年11月1日の「決議」
    

2010年2月号 Vol.45 No.2 通巻505号

<扉のことば>地球温暖化と未来社会  川崎健
<特集>医療崩壊―貧困と格差の進行のなかで
 まえがき  刈田啓史郎
 地域医療における公共性の危機―自治体病院の危うい未来  村口至
 医師・医療従事者養成の現状と課題  下正宗
 保健所・公衆衛生をめぐる状況と課題  小山高志
 歯科:医療行政の空白地帯―保険で良い歯科医療が享受できる運動を
  岩倉政城
<談話室>鼠と蚤とペスト菌―ホ号作戦(細菌戦作戦)  莇昭三
<レビュー>父親による育児の実情と課題―地方小都市での調査から
  冬木春子
<レビュー>労働法制の規制緩和に垣間見るポスドク問題  立脇与平
<シリーズ憲法(19)>普遍的な最低生活保障の不在と憲法25条  後藤道夫
<決議文>
 「核兵器なき世界」の実現に向け,米国の「核の傘」からの離脱・平和外交
  の推進を求める  日本科学者会議常任幹事会
 新政権は学術と高等教育の真の発展を図るべきである
  日本科学者会議常任幹事会
<科学者つうしん>
<編集後記>  鈴木勝久
    

2010年3月号 Vol.45 No.3 通巻506号

<扉のことば>“教育について”私の経験から  中島弥平
<特集>国公立試験研究機関の現状と法人化の10年―新たな動きに向けて
 まえがき  井村治
 独立行政法人の現状と課題について―独法の「見直し」とは何だったのか
  池長裕史
 国立試験研究独法はどう見直されるか―整理合理化計画と事業仕分け
  安達雅樹
 公設試験研究機関の再編・独法科の現状と問題点  横山敏郎
 研究機関の評価のあり方について―研究現場からの提言  中嶋信美
<談話室>数字 vs. グラフ  大松重雄
<レビュー>家庭から出るプラスチックごみ問題の改善へ向けて
 ―リサイクリング技術の問題と消費者の役割  石渡眞理子
<レビュー>日本税制の特質と政権交代  安藤實
<シリーズ憲法(20)>憲法と教育―人権としての教育と国民の教育権(再論)
  堀尾輝久
<本>河相一成著『現代日本の食糧経済』  中嶋紀一
 大西広著『現場からの中国論―社会主義に向かう資本主義』  中本悟
 畑明郎・杉本裕明編『廃棄物列島・日本』  杉本通百則
 北川信一郎著『雷博士が教える―雷から身を守る秘訣』  岩本智之
<ひろば>広木氏の促進的変異理論の解釈に対する意見  宗川吉汪
<科学者つうしん>
<編集後記>  佐藤克春
    

2010年4月号 Vol.45 No.4 通巻507号

<扉のことば>昨今の大学事情  本庄春雄
<特集>有害汚染物質による魚介類汚染
 まえがき  小野塚春吉
 有害金属による魚介類汚染の実態と問題点―特に水銀・カドミウムについて  渡邊泉,小野塚春吉
 残留性有機汚染物質による魚介類汚染の実態と問題点―ダイオキシン類、PCB,臭素系難燃剤、有機フッ素系化合物  本間喜久子,山口英昌
 高次捕食性海生動物(マグロ,クジラなど)および軟体動物・甲殻類における有害化学物質の濃度レベル  小野塚春吉
 欧州連合における食品安全の枠組みと汚染魚介類への対処から見る日本の課題  山口英昌
 魚食の安全と漁業の発展を考える  宮村光重
<談話室>科学技術協力とは何か―ナイルのほとりで考える  藤巻晴行
<レビュー>日本の科学・技術,学術の深刻な危機―日本の科学論文数の減少傾向をどう考えるべきか  齋藤安史,松本明彦
 『日本の科学者』2009年1月号掲載の南雲和夫論文に反論する  戸田清,成澤宗男
<特別寄稿>『日本の科学者』<談話室>欄の話題の変遷―通巻275号(25巻12号,1990.12.)まで  生井兵治
<ひろば>本誌12月号を読んで  赤塚節
 「技術や科学」の論議と研究者の役割―本誌1月号の塩谷光「技術者も真理を探究している」を読んで  山下詔康
<本>山口英昌監修『食の安全事典』(2009)  畑明郎
 人骨の会著『国に問われる責任―つぐないか,救いか』(2009)  鈴木靜
<科学者つうしん>
<編集後記>  林弘文

2010年5月号 Vol.45 No.5 通巻508号

<扉のことば>マクドナルド化する大学  重本直利
<特集>新しい福祉社会のための構想
 選択の余地のない基礎的社会サービスを無料に―障害者自立支援法廃止の合意と保
育改革  後藤道夫  
 新しい経済社会の可能性―日本経済の新たな二重構造と労働市場・社会保障  本田浩邦 
 ベーシック・インカムは実現可能か―立ちはだかる壁を越えて  小沢修司
 現代日本の貧困と最低賃金制の意義―ナショナルミニマムの「要」としての最低賃金  金澤誠一
 すべての若者に雇用と生活の保障を  河添誠
 
<談話室>マレーシアへの旅  三好永作
<レビュー>  非正規労働問題とその解決に向けて  川村雅則
 サブプライムショックでアメリカの「消費のあり方」は変わるのか  姉歯暁
 里山保全による資源の自治的管理と所有権の再構成を考える-コモンズ論・アクセス権の検討に基づいて  神山智美
<本>  白鳥正明著 「シベリア出兵90年と金塊疑惑」(2009)  安木新一郎
 奥谷浩一著 「ハイデガーの弁明」(2009)  上田浩
 ロイス・マリー・ギブス著 「ラブキャナル」(2009)  桂顕之助・畑明郎
 高木秀男著 「事例から学ぶ科学社会学-そのとき科学者は権力・権威にどう立ち向かったか」(2008)  前田耕治
<ひろば>地球温暖化について-二酸化炭素排出量主要国30カ国は削減目標提出  林弘文
<科学者つうしん>
<編集後記> 石森繁樹

2010年6月号 Vol.45 No.6 通巻509号

<扉のことば>化学物質の管理における予防的措置―リスクを受け入れる基盤  菅谷芳雄
<特集>過労死・過労自殺
 まえがき  刈田啓史郎
 過労死・過労自殺と労働条件の悪化  天笠崇
 過労死・過労自殺と労災・公務災害  金田基
 中国人ポスドク過労死裁判から見えてきたこと  宗川吉汪
 過労死・過労自殺の原因と予防のための活動  広瀬俊雄
<談話室>「戦争は罪悪である」と言い切った竹中彰元  羽澄一幸・広瀬顕雄
<レビュー>  生物多様性条約と流域統合政策  高山進
 頭隠して尻隠さず?―憲法9条をめぐる民主党「改憲」構想の軌跡と狙い  三宅裕一郎
<シリーズ科学・技術政策(1)>
 鳩山政権の科学・技術政策と第4期科学技術基本計画をめぐる動向  松井安俊
<特別寄稿>『日本の科学者』<談話室>欄の話題と変遷―通巻276〜395号〔26(1)〜35(12),1991.1〜2000.12〕  生井兵治
<フロンティア>宇宙の軍事利用に反対する―「宇宙基本法」,「宇宙基本計画」の問題点  石附澄夫
<ひろば>「事業仕分け」からの雑感  中村亮嗣
<本>
 松木武彦 著 『進化考古学の大冒険』  南有哲
 小川 朋 編著 『派遣村,その後』  林弘文
<科学者つうしん>
<編集後記> 刈田啓史郎

2010年7月号 Vol.45 No.7 通巻510号

<扉のことば>「地方分権」批判のススメ―国の財政責任放棄を見逃さないために   関耕平
<特集>エネルギーの「消費」とはなにか
 まえがき   舘野淳・本島勲
 エネルギー利用と非平衡熱力学   安孫子誠也
 エネルギー問題を見通す―自然と人為のエネルギーフロー   深尾正之
 自然エネルギー賦存量と利用可能性   青野雄太
 エネルギー利用と文明―エネルギー本意論の試み    舘野淳
<談話室>技術者にエールを   山部恵造
<レビュー>
 「自然」との共生のための提案―自然,科学,技術の概念の変遷を巡って  中村邦光
 八ッ場ダムの必要性の検証   嶋津暉之
<シリーズ科学・技術政策(2)>
 基礎研究の「抜本的強化」と第4期科学技術基本計画   野村康秀
<オピニオン>
 大学はいま   松川康夫
<フロンティア>
 地球温暖化対策中期目標25%削減の可能性と課題   上園昌武
 輝ける日々を求めて―ニュージーランドの経験   馬渕綾子
<本>
 山部恵造・山部美登里 著『フランス百科全書と技術学―「もの造り」の名誉回復と大革命』   亀山寛
 吉田康彦 著『北朝鮮を見る,聞く,歩く』   野口邦和
<科学者つうしん>
 [事務局長談話]国立大学運営費交付金の「評価」に基づく傾斜配分に抗議する
<編集後記> 吉田浩
表3 原水爆禁止2010年世界大会・科学者集会in静岡
                核兵器廃絶の大河の流れをいっそう大きくしよう  

2010年8月号 Vol.45 No.8 通巻511号

<扉のことば>生協の苦悩,組合員の苦闘  姉歯暁
<特集>「日米同盟の変革」―沖縄の視点から考える
  まえがき  亀山統一
  普天間基地「移設」・日米同盟再編と平和運動  亀山統一
  オバマ政権の核兵器政策と2010年NPT再検討会議  ジョセフ・ガーソン,沢田昭二
  泡瀬干潟埋立て問題と市民の取り組み  前川盛治
  教科書をめぐる沖縄県民の運動と課題
    ―教科書における沖縄戦記述を中心として  山口剛史
  「琉大事件」とはなにか
    ―1950年代占領期沖縄における学生抵抗運動  小屋敷琢己
<談話室>国民学校の体験と墨塗り教科書  庄司善哉
<レビュー>民衆教育運動としての世界社会フォーラム
    ―新自由主義的グローバル化への抵抗と「沈黙」の打破  大屋定晴
<シリーズ科学・技術政策(3)>
  「大学教育の構造転換」を企図する科学・技術人材育成政策  兵藤友博
<オピニオン>
  いま日本の再生可能エネルギーを考える  橋本玲子
  変異の促進理論・再考  広木詔三
<本>
  無言館 編『ボイスライブラリー 無言館の証言』  刈田啓史郎
  伊藤千尋 著『一人の声が世界を変えた!』  三好正毅
第41回定期大会報告・大会宣言・大会決議
<科学者つうしん>
<編集後記> 北川勝弘
表3 若手研究者・大学院生の夏の学校(2010年9月8〜10日,in敦賀)

2010年9月号 Vol.45 No.9 通巻512号

<扉のことば>定年退職後の人生設計   三好永作
<特集>食と農の政策科学―世界食糧危機と日本の食糧自給可能性
  まえがき   安部淳
  世界食糧危機と日本の食糧問題   安部淳
  日本の小麦をめぐる政策動向と小麦生産振興の課題   横山英信
  飼料米生産と飼料穀物自給の可能性   信岡誠治
  東アジアにおける資源循環型農業と国際連帯
   ―農業廃プラの世界から考える資源循環・環境調和への道   竹谷裕之
<談話室>チリ地震と津波   林 弘文
<レビュー>地場農産物の地域直売活動の今日的意義と課題   今井健
  21世紀社会論研究委員会中間成果
  試論:21世紀社会の課題と展望   松川康夫
  福井県若狭の原発の60年―過去と現在の問題点(上)   児玉一八
<シリーズ科学・技術政策(4)>
  「イノベーション」の強調は何を目指しているか   酒井士郎
<オピニオン>
  排出量統計から読み取る温室効果ガス
  排出削減対策重点化の必要性       歌川学
<追悼文>
  田辺良則先生の想い出   神田健策
  中嶋篤之助さんを偲ぶ   舘野淳
<本>
  武藤徹 著『新しい数学の教科書―発想力をのばす中学数学』I数量編,II図形編   伊藤光弘
  笹本潤 著『世界の「平和憲法」新たな挑戦』   新倉修
<科学者つうしん>
[大会決議]実効ある「地球温暖化対策基本法」の制定をめざし,COP16の成功を
<編集後記> 神谷章生
表3 第18回総合学術研究集会(2010・仙台)のご案内

2010年10月号 Vol.45 No.10 通巻513号

<扉のことば>変革の理論の諸類型―責任のある変革の理論とはいかなるものか   吉田浩
<特集>生物多様性と生態系サービスの論点―2010年第10回国連地球生きもの会議に向けて
  まえがき   北川勝弘・香坂玲
  生物多様性条約第10回締約国会議の意義   香坂玲
  海洋・沿岸域の生物多様性   松田裕之・堀正和
  森林の生物多様性と生態系サービス   岡部貴美子
  遺伝資源へのアクセスと利益配分の概要   隅藏康一
<談話室>素人宇宙論   松川康夫
<レビュー>
  食料安全保障を支える生物多様性
    ―作物遺伝資源の持続的利用とその組織制度に関する一考察   西川芳昭
  なぜ外来生物は増え続けるのか?   五箇公一
  福井県若狭の原発の60年―過去と現在の問題点[下]   児玉一八
  裁判員制度のもとでの死刑   楠本孝
<フロンティア>
  ロシアからのシジミ輸入の急増について   安木新一郎
<オピニオン>
  問われているのは景気対策ではなく構造転換
    ―新自由主義を帰結したケインズ主義に警戒を   大西広
<本>
  藤永茂著『アメリカン・ドリームという悪夢』
    ―建国神話の偽善と二つの原罪   三好永作
  堤未果著『ルポ 貧困大国アメリカII』   林弘文
<科学者つうしん>
<編集後記>上園昌武
表3 『日本の科学者』への投稿の呼びかけ

2010年11月号 Vol.45 No.11 通巻514号

<扉のことば>湯川・朝永宣言から35年   野田二次男
<特集>地域主権改革と道州制問題
  まえがき   上園昌武
  道州制と中国地方の行方を展望する
  ―地域発展戦略と分散型ネットワーク社会 保母武彦
  地域主権改革と道州制   小畑隆資
  道州制の法的限界   横山信二
  道州制の導入と現代地方自治の危機   藤田安一
<談話室>ギリシャ・サモス島で開催された数学サマースクールに参加して   伊藤光弘
<レビュー>森林・林業の再生と林地残材バイオマスの利活用   鈴木保志
  低炭素社会に向けた水素エネルギー技術の新展開   市川勝
<シリーズ・科学技術政策(5)>
  産業競争力のための研究開発システム改革   齋藤安史
<特別寄稿>『日本の科学者』<談話室>欄の話題と変遷
  ―通巻396〜500号〔36(1)〜44(9), 2001.1〜2009.9〕   生井兵治
<フロンティア>
  動物が春を感じるしくみをさぐる   吉村崇 
<本>
  ロバート・グリーン著,大石幹夫訳『核抑止なき安全保障へ
    ―核戦略に関わった英国海軍将校の証言』   野口邦和
  岩渕孝著『「有限な地球」で―人口・食料・資源・環境』
<科学者つうしん>
<編集後記>岩佐茂
表3 「日本の科学者」編集委員会編『益川敏英と科学の仲間』『憲法と現実政治』の紹介

2010年12月号 Vol.45 No.12 通巻515号

<扉のことば> TUPという平和運動
  ―海外記事への扉を開く市民翻訳者グループ   藤谷英男
<特集>次世代スーパーコンピュータへの期待
  まえがき    三好永作
  次世代スーパーコンピュータ・プロジェクト
    ―システム構築の段階を迎えて   平尾公彦
  京速コンピュータで実現する次世代の生命科学シミュレーション   杉田有治
  次世代スパコンで何ができるか?
    ―蓮舫議員の疑問に答えて   平田文男
  次世代スパコン上での気候シミュレーション
    ―全球雲解像モデルを使った本格研究の幕開け   富田浩文
  ものづくりと次世代スーパーコンピュータ―期待と課題    加藤千幸
<談話室>焼津平和賞―核廃絶へのメッセージ   佐藤博明
<特別企画>
  「韓国併合」100年の年に    中塚明
  植民地に生きた朝鮮人にとっての日本
    ―民族指導者尹致昊の日記から見えてくるもの   外村大
<シリーズ 科学・技術政策 (6) >
  日本の産業政策と科学・技術政策
    ―イノベーション,科学技術,学術をめぐる政策の総合性と的確性   明石博行
<レポート>原水爆禁止2010年世界大会 「科学者集会(静岡)」 の報告   橋本誠一
<科学者つうしん>
『日本の科学者』第45巻(2010年)総目次
<編集後記>   三好永作
表3 2010年度「日本科学者会議研究基金」研究助成の募集