2019年公表の内閣府の調査によると,全国で「ひきこもり」の状態にある中高年(40.64歳)が613,000人と推計され,15.39歳の541,000人を合わせると100万人を超える。ゼロトレランスや「成果主義」の中,学校生活に疲弊をし,数字に表れていないが潜在的にいる学校に毎日通うことが難しい(欠席数が年間30日未満)の児童生徒もいる。外出はしているが,人とかかわっていくことに自信がない,難しいという課題を抱えていたり,PDCAサイクルという一元化された作業効率に合わないなど,若者の生きにくさ,社会的参加の難しさの表れとも捉えることができる。
ひきこもりの実態から就労,就労自立に向けた財政的な支援の是非,作業効率や社会のあたりまえを疑うことを通じて,発達と社会参加の関係を問いたい。
ひきこもりの実態調査を通じて,ひきこもりの公的支援,福祉的な視点の課題,心理学,健康,環境,医療のからもアプローチをすることを計画している。
JSAの幅広い分野の専門家の方と協働し,検討を行う。横断的に,社会的な課題の解決を行うという点において,教育学,心理学,福祉,医療,環境,行政学,財政学 幅広い分野の委員を募集したい。
若手,院生(学部生も含む)様々な立場から自由な議論を期待したい。自薦の課題意識,共同研究等も積極的に受け入れたい。
障害児臨床教育,教育心理学・臨床教育学,ひきこもり支援,学校教育,発達心理学,社会福祉,その他,公害や医療,政治学,経済学のご専門の方,院生や若手研究者も含んで,様々な分野,世代からの加入を歓迎する。