科学・技術政策委員会は、日本の科学・技術、学術政策の系統的分析と積極的対案づくりを目指して活動しています。
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【要旨】
2019年6月21日、「統合イノベーション戦略2019」(2018年に続き2年目)が、「骨太方針」等の成長戦略とともに閣議決定された。
○ この「統合戦略2019」は、過去20年余の科学技術・学術政策・大学政策による日 本の研究力の低下や先端技術開発での立ち後れが国際的にも明らかになってきた状況 下で策定された。
○ イノベーション万能路線を強め、政府研究開発投資を拡大することにより、民間投資の拡大を支援し、リスクを肩代わりする、という役割を果たすものに純化し、農 業技術から軍事技術まで、タブーも遠慮もなく内閣府主導=官邸主導を強めるという 性格がより顕著になっている。
○ Society 5.0の看板に加え、「イノベーション・エコシステム」のキーワードで、 大学や国研の「改革」を推進し、大学や国研を直接支配し、動員できる仕組みへの完 全な変質を目指している。
○ 国連のSDGsでも議論されている、AIの進展に伴う課題や軍事利用の危険、貧富の 格差拡大や平和・地球環境等の危機に対しては、グローバルな利益拡大の機会として 「利用」を企図する。
科学・技術政策委員会は、第6期科学技術基本計画の策定と、科学技術基本法の基本 性格を含む見直し・イノベーション推進法への変質の動きが進む中で、日本科学者会 議を始めとする民主的科学者運動が正念場を迎えていることを改めて肝に銘じ、取組 を強めることを呼びかける。
詳細は以下のファイルを参照してください.
『官邸主導でイノベーション万能路線の一層の強化、科学技術基本法の変質、「エコシステム」に大学等の全面動員をめざす、「統合イノベーション戦略2019」』
JSA科学・技術政策委員会は、 第50回定期大会(2019年5月25・26日)に向けて、最近の科学・技術、学術を巡る情勢とJSAの課題について、以下の報告を行いました。
JSA科学・技術政策委員会は、 『「統合イノベーション戦略」の策定と日本の科学・技術、学術』をまとめました。(2018年7月22日)
『「統合イノベーション戦略」の策定と日本の科学・技術、学術』へのリンク
JSA科学・技術政策委員会は、 「統合イノベーション戦略策定と「大学改革」による成長戦略への科学技術動員批判」をまとめました。
JSA科学・技術政策委員会は,「『第4次産業革命』と『Society5.0』メモ」をまとめました。
JSA科学・技術政策委員会は、 「科学技術イノベーション総合戦略2017」(2017年6月2日、閣議決定)について、 Society 5.0のかけ声で、経済界と一体の科学技術政策への変質を加速するなど、 重大な問題点を指摘する批判をまとめました。
JSA科学・技術政策委員会は、第48回定期大会(2017年5月27、28日)に向けて、 第5期科学技術基本計画の具体化に伴うR&D投資拡大の問題点など、最近の科学・技術、学術を巡る情勢とJSAの課題について、以下の報告を行いました。
「科学・技術政策委員会からの48定期大会への報告」へのリンク
JSA科学・技術政策委員会は、第47回定期大会(2016年5月28、29日)に向けて、第5期科学技術基本計画の閣議決定とその具体化など、最近の科学・技術、学術を巡る情勢とJSAの課題について、以下の報告を行いました。
「科学・技術政策委員会からの47定期大会への報告」へのリンク
JSA科学・技術政策委員会は、2016年1月22日に閣議決定された第5期科学技術基本計画(2016〜20年度)について、その内容を簡潔に紹介しつつ、問題点に短くコメントする「ミニ解説」を作成しました。会内外での議論や多面的かつ本格的な批判的検討のためにご活用ください。
5期基本計画ミニ解説へのリンクJSA科学・技術政策委員会は、第46回定期大会(2015年5月30、31日)に向けて、最近の科学・技術、学術を巡る情勢とJSAの課題について、以下の報告を行いました。
「科学・技術政策委員会からの46定期大会への報告」へのリンク
第4期科学技術基本計画は民主党政権下で決定され,昨年「科学技術イノベーション総合戦略」が自公政権下で策定されました.本委員会の基本的な課題は,この政府の科学・技術政策の動向・実態を,望ましい科学・技術政策との関係で検討し,その上で,日本科学者会議としての提言を社会的に提示することにあります.
この間,本委員会として,自公政権下での学術,科学・技術への政策的措置や学術研究体制の改編の動きに注目し,総合学術研究集会での分科会企画や地方支部主催のシンポジウムでの発表,また本誌を含む雑誌等への寄稿を行い,情報発信に努めてきました.今年度も,福岡で開催される20総学での分科会の主宰,委員会主催のシンポジウム企画などを検討しています.
現在,科学・技術政策の展開で注視すべきことは,第4期基本計画の実情もさることながら,「司令塔」機能を増した総合科学技術イノベーション会議を中心として進められている第5期基本計画の策定です.これに対して,本委員会としてパブリックコメントへの意見提出を含め,提言活動の積極的な展開が求められています.
こうした課題に取り組む上で,欠かせないのが委員会活動の活性化であります.委員会のメンバーは現在12名で,半数が地方です.そうした事情もあって委員会開催が限られるものの,どれだけ各委員が普段から科学・技術政策に関わって継続的に調査研究活動,情報発信に取り組めるかにあります.メンバーの若返りにも努めていますが,一人ひとりの委員の力量を高め,より積極的な活動をするにはどのようにすべきか,知恵を絞り努めています. (兵藤友博)
本委員会の目下の最大の課題は,現在政府が策定している第5期科学技術基本計画(2016〜2020年度)に向けての,第4期基本計画のフォローアップを含む取り組みの分析と,望まれる科学・技術政策のあり方の検討である.
委員会の分析では,20年間にわたる科学技術基本計画の実施によって生じたヒズミを,新たに生起した問題または「改革」の不十分さを原因とする手前勝手な総括をしていること,第4期で「科学技術イノベーション政策」がうたわれるようになったことに象徴されるが,ますます産業経済振興のための科学・技術政策の色合いを強めたこと,加えて科学・技術の軍事化の推進の政策が策定されていること,またイノベーションのシステム化が喫緊の課題として位置づけられ,(国公私立を問わず)大学の役割や研究開発法人の橋渡し的役割が強調されて,それらが産業経済振興の手段として利用されるおそれがあることなど,問題点を整理している.
本委員会はこの間,福岡で開催された20総学での分科会の運営,『日本の科学者』への寄稿,時機に応じた支部企画等に積極的に参加してきた.また,この5月にも出る基本計画の中間とりまとめに対しJSAとしてパブリックコメントを提示できるように準備を進めている.
なお,科学・技術政策委員会は10名余りの委員から構成されているが,予算節減の中で,運営委員会を必要に応じて開催している.また,委員会活動の継続性を図るためにメールでの意思疎通をはじめ,各委員の個別課題を設定し情勢討議の質を高め,本委員会が担うべき課題に応えられるように奮闘している. (兵藤友博)
日時:2013年2月9日(土) 15時〜16時45分
場所:文京シビックセンター 5階A会議室
(地下鉄南北線・丸ノ内線「後楽園」駅、三田線・大江戸線「春日」駅直結)
報告:
@「総合科学技術会議の改組と日本の科学・技術政策、研究機関再編の行方」
川中浩史氏(産業技術総合研究所)
A「震災後の科学・技術政策と大学の役割--4期計画の盲点」
初山高仁氏(東北大学非常勤講師)
参加費:無料
連絡・問合せ: 03-3812-1472 (日本科学者会議全国事務局)
mail: mailあjsa.gr.jp 又は JSAkaginomあgmail.com
(メール送信の際は、「あ」を半角の「@」に変えてください)
<資料準備の都合上、できるだけ事前に、お名前と所属をお知らせ下さい>
東日本大震災で見直された第4期科学技術基本計画の策定から1年半が経過した.この間の動きを検証し,批判と検討 課題を鮮明にするため,一昨年7月につづく標記シンポジウムを開催し,2報告に基づき活発な討論が行われた.
川中浩史氏(産業技術総合研究所)の報告「総合科学技術会議の改組と日本の科学・技術政策,研究機関の再編の行 方」では,4期計画の重要施策=同会議の「科学技術イノベーション本部(仮称)」への改組の検討状況が紹介された.資 源配分の重点化,各府省の研究機関に直接方針を徹底する権限の付与など司令塔の役割が企図されている.討論では, 財界が会議の議員の多数を要求と指摘されたが,日本の科学・技術のゆがみを深刻にするものだ.また産業技術総合研 究所の組織体制と運営方針,研究内容が紹介され,貴重な交流の場となった.
初山高仁氏(東北大学非常勤講師)の報告「震災後の科学・技術政策と大学の役割―4期計画の盲点」では,東北大 学は,被害400億円の一方,死者0で建物崩壊が少なく建物耐震化の有効性を確認.次いで震災時の活動経験から,大 学病院による救援,避難所としての役割,ボランティアの拠点,情報通信の発信拠点など災害時に大学が果たすべき多 くの役割が分かったが,4期計画には反映されず盲点であり,震災復興=イノベーション推進という図式が露骨だと指 摘した.また,人文・社会科学を含む「災害科学国際研究所」の行方への期待を表明した.
報告でも政権交代後の政策への対応が指摘されたが,機敏で正確な批判と対応が求められている.(酒井士朗)
「各種委員会 が発表した見解・声明等」ページの声明文へ(pdfファイル)
2010年9月25日,日本科学者会議科学・技術政策委員会(稲生勝委員長)は,ミニシンポジウム「日本の科学技術・学術政策,産業政策と第4期科学技術基本計画の行方」(18総学プレシンポ)を,駒澤大学会館246(東京都世田谷区)において,開催した.
1995年,「科学技術基本法」が制定され,同法に基づき,5年ごとに「科学技術基本計画」が策定されてきた.注意しておきたいのは,ここでいう「科学技術」は,社会科学を含む人文科学は除外されていることであり,今回のシンポのタイトルにもあるように,学術と区分された概念である.JSA科学・技術政策委員会は学術重視の必要性を訴え,学術基本法を提唱してきた.近年,日本学術会議も学術軽視を問題視し始めてきた.
ちなみに,同法は,その成立過程において,戦争協力を否定する条項を入れるべきという修正提案を否決していることも指摘しておこう.
さて,第1期基本計画は,ばらまきという批判もあり,第2期以降は,分野の絞り込み,重点化がなされた.第2期の開始は,省庁再編により文部省が科学技術庁と合体し,科学技術会議が総合科学技術会議へと増強された時期と重なる.省庁再編は,内閣総理大臣の権限が強化され,そのもとで,総合科学技術会議は基本計画の重点分野(情報,バイオ,環境,ナノ)を推し進めることになった.ばらまき批判がありうるほど,予算規模も大きく,今日に至っているが,その資金は,「競争的」という形容詞が枕詞のようにつけられ,政府・財界から重要視されない分野には資金は回っていない.国民や人類にとっては深刻な問題の解決につながる分野やテーマであってでもである.
第1期から15年が経過し,大学教員の任期制の導入,国立大学の法人化などが推進され,他方,途上国の飢餓,流血,環境破壊を前提にするハイテク製品(たとえば,シオラレオネではハイテクをささえるレアメタル,タンタルをめぐり,内戦が行われ,その鉱山開発は熱帯雨林を破壊してなされた.映画「アバター」で描かれた世界は決して未来のどこかの遠い惑星ではなく,今日の地球である.)は,強制力を伴って,普及した.
来年度から,第4期基本計画が実施されようとしており,施策ワーキンググループが9月末を目途に計画案文を作成している.こうした状況の中,今回のミニシンポジウムが開催された.
シンポは,まず,斎藤安史氏(元群馬大学)が「第4期科学技術基本計画の進捗状況と計画案の分析」と題して,策定側の文書を紹介した.ついで,明石博行氏(駒澤大学)が「産業政策と科学・技術政策」と題して,新保守主義ないし新自由主義の展開を踏まえ,基本法の15年,新省庁体制の10年を見,企業が自己の利益のみを追うのでなく,途上国などのためになる利他性を発揮すべき,また,発揮が可能であると主張した.
討論を含め,我々の側の対案と理念の積極的提示が求められていることが言われた.(稲生 勝)
3.11大震災及び原発災害で露わになった日本の社会構造の問題点と第4期科学技術基本計画策定直前の科学・技術、学術政策の状況分析を行い、その概要を、『日本の科学者』Vol.46 No.10(2011年10月)に掲載しました。
<シンポジウム報告に基づき、
「3・11後の産業・エネルギ−政策と学術・科学技術政策」(八朔社、¥1,890 (税込)ISBN-10: 4860140605」を発行しました。>
『日本の科学者』Vol.45, No.6(2010年6月)〜No.12(2010年12月)に、<シリーズ科学・技術政策>(1)〜(6)を連続掲載して、策定段階にあった第4期科学技術基本計画をめぐる諸問題を解明しました。
<シリーズ科学・技術政策>
(1)2010年6月号 Vol.45 No.6: 鳩山政権の科学・技術政策と第4期科学技術基本計画をめぐる動向
(2)2010年7月号 Vol.45 No.7: 基礎研究の「抜本的強化」と第4期科学技術基本計画
(3)2010年8月号 Vol.45 No.8: 「大学教育の構造転換」を企図する科学・技術人材育成政策
(4)2010年9月号 Vol.45 No.9: 「イノベーション」の強調は何を目指しているか
(5)2010年11月号 Vol.45 No.11: 産業競争力のための研究開発システム改革
(6)2010年12月号 Vol.45 No.12: 日本の産業政策と科学・技術政策ーイノベーション,科学技術,学術をめぐる政策の総合性と的確性