JSA



日本科学者会議福島支部シンポジウム






テーマ:「地域の雇用・失業・青少年問題を考える」


日 時:1213日(土)午後3時〜6


場 所:福島大学行政社会学部 2階 大会議室



パネリスト(報告は各15分)

    1 地域の不況の動向と特徴           福島大学経済学部 山川充夫 氏

      (基調講演を兼ねて30分)

    2 地域・現場の労働実態               福島県労連 山口文彦 氏

    3 地域の雇用状況                全労働福島支部 笹山利弥 氏

    4 青少年の就職進路問題        県立大沼高校(県立高教組)佐藤哲夫 氏

    5 地域の生徒と家庭            学法東稜高校(私教連)小川憲二 氏

コーディネーター               福島大学行政社会学部 兼田 繁 氏

●シンポジウムテーマのねらい

 長引く不況は、地域社会に対して、深刻な影響を与えつづけている。とりわけ、中高年層のリストラの増大や失業率の上昇、若者の就職率の低下など、雇用情勢の悪化は著しいものがある。このような雇用情勢の悪化は、それ自体として深刻な問題であるが、さらなる深刻な問題を生み出すことで地域社会そのものの基盤を掘り崩す原因ともなりかねないひろがりをもつ。
 
 例えば、雇用不安や競争の激化の中で、安定的な生活を維持できない家庭が増加するとすれば、成人だけでなく成長期にある青少年が大きな影響を受けることになる。青少年が、常に不安な心理状態に苦しみ、自分の将来に対するビジョンが描けないような危機的な状況が続くとすれば、将来、地域社会の担い手として、その中核になるべき人材の育成が阻害され、結果的に、地域社会の将来をも左右しかねない事態も起こりうる。つまり、このような将来の担い手の危機は、現在すでに大きな問題となっている、年金や医療、福祉などの不安の増大、地方行財政の悪化、労働のさらなる強化、競争の激化、地方産業の空洞化、犯罪の増加と治安の悪化などという問題とあいまって、地域の将来をより深刻なものにしかねない。そこには、一見して離れているように見える問題が、相互に関わりながら、全体として地域社会そのものをさらに深刻な状況に追い込んでいく様子が現れているようである。


 今回のシンポジウムでは、地域社会を苦しめている長期の不況が、地域社会全体に与える影響やその問題点を把握することに中心点をおきたい。また、現在の不況が地域社会の将来の担い手である青少年の教育や生活問題にどのように関係しているかを明らかにし、それが地域社会の将来にもたらす問題について議論したい。その上で、地域社会の基盤を守り育てていくために、われわれが今後なすべき課題などについて議論を深めたい。

主催 日本科学者会議福島支部


後援 福島県立高等学校教職員組合、福島県私立高等学校教職員組合、福島大学教職員組合、

   全労働省労働組合福島支部、福島県労働組合総連合

連絡先 電話 024-548-8261、または、024-548-8156