JSA

環境保全社会への日本の選択

 環境展望  Vol.2

  編集/日本科学者会議公害環境問題研究委員会

    「環境展望」編集委員会

     実教出版刊/本体価格2500円

 本書は、「日本科学者会議公害環境問題研究委員会」が編集して作った「 環境展望」シリーズの第2弾である。「環境展望」という以上、ふつうの意味でいう 人間環境の諸問題がその主なテーマであることにまちがいはないが、このシリーズに 託する委員会の思惑は、単に狭義の環境問題の科学的解説書であるにはとどまらな い。しっかりと日本の現在に足場を踏まえながら、地球と世界を視野に置き、人間文明の未来をどう構築するか、そのための戦略と戦術を提起することに目標を据えてい る。
 本書は、いま世界にとって緊急の課題である「気候 変動問題(地球温暖化問題)」、「化学物質汚染の問題」を軸に、「エネルギー」 「現代文明とスピード」「地域開発」「環境教育」「環境法」「SD(永続可能な開 発)概念の歴史」などの諸問題を取り上げ、永続可能な社会実現に向かう現実的な道 筋を明らかにしようとしている。少しでも多くの人々に文明の現状を理解し、その困 難を克服する大事業の仲間に加わっていただくために、内容の高度さによってではな く、表現のまずさによってわかりにくいという事態は極力避けるよう、各筆者が心が けた。


 目 次

まえがき   (近藤 真)
Chapter 1 京都会議以降の日本の地球温暖化対策 (歌川 学)
特別コラム氈@再開COP6・COP7における合意と日本の温暖化対策 (歌川 学)
Chapter 2 住民自治体主導による自然エネルギーの普及 (和田 武)
     −エネルギーを市民の手に取り戻そう− 
Chapter 3 交通機関のスピードの価値について考える (西川栄一)
−環境制約とこれからの交通機関技術−
Chapter 4 環境化学物質による食品汚染 (小野塚春吉)
      −主としてカドミウムによる米の汚染問題を考える−
Chapter 5 身近な化学物質の健康影響 (北条祥子)
      −21世紀、シックハウス症候群・化学物質過敏症が大問題に!−
Chapter 6 ドイツ・スウェーデンなどEU諸国の環境対策に学ぶ (畑 明郎)
Chapter 7 沿岸域の開発と保全管理に発想の転換を (高山 進)
特別コラム 市民参加による環境基本計画の策定 (高木史人)
      −市川市環境市民会議(第汪)の活動−
Chapter 8 サスティナブル・ソサエティと日本の環境教育 (大見興一)
      −学校教育におけるそれを中心に−
Chapter 9 地球環境問題から国際環境法、そして国内環境法へ (神戸秀彦)
      −その意義と限界−
Chapter 10 永続可能な社会への道− (林 智)─

 


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