2003年3月

佐賀大学教職員組合 日本科学者会議佐賀支部

日本政府は、イラクへの軍事攻撃に反対せよ

アメリカのブッシュ大統領は、１８日午前１０時、イラクに対して「４８時間以内にフセイン大統領が国外に出なければ、直ちに軍事攻撃を開始する」との声明を発表 した。イラクがこれを拒否し、戦争は不可避の事態になっている。この声明は、世界 の多くの国々が、多数のイラク国民を犠牲にする武力での問題解決ではなく、国連による査察という平和的手段での解決を望み、努力してきたことへの重大な挑戦であり、断じて認めることはできない。 　また、日本政府は、従来より「国際協調」、「国連中心主義」を外交の基本と主張してきた。そうであれば、多数の国が査察継続、平和的解決を求め、努力している今回こそ、武力行使を強行するアメリカとの協調、追従ではなく、国連の場での平和的解決に努力すべきである。ところが、日本政府は、直ちにアメリカの行為を積極支持することを表明した。この行為は、国際紛争の解決手段としての戦争、武力による威嚇を禁止した憲法に明らかに反する行為であり、戦争に反対し、平和を求める圧倒的多数の日本国民の願いに背く行為でもある。 　我々は、武力による他国政府の転覆をめざすアメリカをはじめとする各国政府に、直ちにその決定を撤回し、国連による査察継続と平和的手段での解決の立場に立つことを要求する。また、日本政府に対しては、憲法を遵守すること、従って、アメリカの武力攻撃支持を撤回し、国連を中心とする場での積極的な外交努力を追求することを強く求める。