JSA

2001年11月14日
日本科学者会議宮崎支部

米英のアフガニスタンへの報復戦争とそれを支える「報復戦争参加法」に強く抗議する 

1.米英両国のアフガニスタンへの軍事攻撃が開始されて数十日が経過します。この間、激しい空爆で多くの罪のない人々が死傷、そして難民の数も増加しています。いかなる理由があろうとも、テロ活動やそれに対する報復攻撃が許されるものではありません。攻撃の方法においては、コンピューター制御のミサイル、無人偵察機、クラスター爆弾、そして地上特殊部隊の使用する兵器などで高度の科学・技術が駆使されています。科学・技術を人類の平和と生活向上に役立てるために日夜働いている私たち科学者の立場から、このような兵器の使用を断じて許せません。私たちは、難民の生存の危機を回避する意味からもアフガニスタンへの軍事攻撃をただちに中止し、国連中心の制裁と裁きによってテロ活動を根絶するよう強く訴えます。

2.事もあろうに、このアメリカの報復戦争を支援する「テロ対策特別措置法」が衆参委員会での9日間の審議で10月29日に参議院で可決されました。これは自衛隊が公海や外国の領土に出かけ、戦闘中の米軍の支援を可能にするもので、「報復戦争参加法」とも呼ばれています。もとより憲法違反のこの法案を多数の国民の反対世論を押し切って、あっという間に成立させた小泉政府の暴挙に私たちは強く抗議し、この法の発動を許さぬよう奮闘する決意です。