創立25周年にあたって会員拡大運動をよびかける

　日本科学者会議は，1965年12月４日に創立され，本年12月には創立25周年を迎えます．この間，日本科学者会議に結集する私たちは，「科学を正しく発展させ，科学者の責任をはたすため，専門別，地方別などのわくをこえ，世界観や研究方法のちがいをこえ，日本の科学者の誇りと責任の自覚にたって」（会則前文）運動をすすめてきました．そして，今日，公害・環境，原子力発電，平和等，科学および科学者の役割が鋭く問われている諸問題で，日本科学者会議は極めて重要な役割をはたしつつあります．

　運動をすすめるにあたり，はたすべき役割の大きさにくらべ，会員数が少ないことがつねに問題となってきました．日本科学者会議は，豊富な経験を積んだ会員の英知から多くを学ぶと同時に，将来を担う若手会員の活動に多くを依拠してきた伝統をもっています．

　支部，分会・班の努力によって，毎年，数百人の会員が新たに入会していますが，ここ数年続いている会員の減少傾向に歯止めをかけるには至っていません．

　日本科学者会議のはたすべき役割は，ますます重要になりつつあるといえましょう．今日の情勢に呼応して，支部，分会・班の活動の質的向上をはかり，創立25周年を期した会員拡大運動に全力をつくしましょう.

　　1990年５月27日

　　　　　　　　　　　　日本科学者会議第25回定期大会