「核兵器のない世界を求める科学者」に賛同を

地球的責任のための技術者・科学者国際ネットワーク(INES,International Network of Engineers and Scientists for Global Responsibility)が「核兵器のない世界を求める科学者」に賛同の署名を訴えています。

 核兵器を背景にした軍事力によって世界支配を続けてきた米国のオバマ大統領が「核兵器を使用したことのある唯一の核保有国と して(核兵器のない世界をめざして)行動する道義的責任がある」と断言して、いま人類社会は、核兵器を背景とした軍事力で世界を支配する時代から、世界世論に基づいて平和で公正な時代をめざす大きな転機を迎えています。このチャンスを生かすために、 INESの「核兵器のない世界を求める科学者」にも述べられているように、科学者と技術者は、市民と一緒になって世論を強化する役割を求められています。とりわけ、日本の科学者は広島・長崎の体験を踏まえて、核兵器の非人道性を核保有国の人々に具体的に知らせる取組みが求められています。同時に、非核3原則を堅持し、米国の「核の傘」からきっぱり離脱する日本政府を実現させる必要があります。今年の原水爆禁止世界大会に出席されたライナー・ブラウン氏がこの「核兵器のない世界を求める科学者」を示されました。私は、日本の運動と細かいニュアンスの違いはあっても、この国際的科学者・技術者の運動を展開する意義が大きいと考えて署名しました。なお、2009年8月6日現在、下記のように、すでに30名を超えるノーベル賞受賞者を含む科学者の署名が寄せられています。

 この署名は、2010年5月3日から28日までニューユークの国連本部で開催される核不拡散条約再検討会議の議長に提出される予定で、その直前にINESによって集約されます。日本の科学者と技術者の皆さんに「核兵器のない世界を求める科学者」支持の署名をお願いいたします。

沢田昭二(名古屋大学名誉教授、物理学・被爆者、原水爆禁止日本協議会代表理事、日本科学者会議平和問題研究委員会委員長)

SIGNATORIES 第1次賛同者(2009年8月6日現在)